《難攻不落》っ!!! トーキョーNOVA the Detonation リプレイ 魔術争乱“りにまれ”

Research...#9
シーンカード:アヤカシ(倦怠)
メインキャスト:イスカ
舞台:レッドエリア・幽霊屋敷
《難攻不落》っ!!!TOPトーキョーNOVAオンラインセッションリプレイ妄りに誕まれリサーチフェイズ9th

RL伏見堂in舞台裏: さて、イスカたん。
イスカin舞台裏: もけっ?
RL伏見堂in舞台裏: どうしますか?
イスカin舞台裏: んっと、血の跡を追ってレッドゾーンに再び。ウロウロしてるだけな気もするけど(笑
RL伏見堂in舞台裏: 乗り込む?
イスカin舞台裏: 血の跡って、具体的な建物の中とかにつながってたり?
RL伏見堂in舞台裏: 割りと繋がってます。
イスカin舞台裏: んだらば、誰か着てくれることを祈りつつ(笑)突入ーっ
武誠in舞台裏: 登場判定の目標値は10ですか?
RL伏見堂in舞台裏: ですね。コネなら0
武誠in舞台裏: うぃ。
RL伏見堂: 生温い風が吹いていた。湿った空気だった。魚の腐ったような匂いが風に乗って運ばれて、鼻腔を擽る

イスカ: 「…厭な空気だねぇ。長いこと居たら、鼻どころか性根までひん曲がっちまいそうだ…」

RL伏見堂: 空は澱んだ雲が断ち込めており、地上の光を反射して、濁った色を放っている。
イスカ: 足元の血痕を見遣り、次いで目の前に構えた洋館に鼻先を向けた。
RL伏見堂: 聳え立つ洋館は巨大だ。

イスカ: 「ちぃっと手が掛かりそうだが…、いきやすかねぇ…」

RL伏見堂: どこか威厳めいたものを持つその建物の扉は、巨大生物の口を想像させる。いや、この館が生物であったとしても驚かないだろう。
RL伏見堂: ここは、そんな場所だった。

RL伏見堂: 扉は押せば開く。軋んだ音が響く。
イスカ: 脚を一歩、重々しくも踏み出す。敵討ちにしても、ここまでのものまでをも相手にするのは、いくらなんでも馬鹿げて居る。
イスカ: 本能がそう、告げているが

イスカ: 「―――――――――…。へっ」

イスカ: そんな些細な事など、問題ではない。それが、渡世の仁義というものだ。
RL伏見堂: 扉から差し込む光が、漆黒の館を照らす。
イスカ: いつも通り、気軽な足取りで、その漆黒の中に踏み入れる。
イスカ: 張り上げる一声。

イスカ: 「ごめんなすって! どなたかいやせんかぃ!?」

RL伏見堂: 返事は無い────…叫びは闇に木霊する。

イスカ: 「…んじゃあ、わりぃがお邪魔させてもらいやすぜ?」
武誠in舞台裏: 出てよいですか? >イスカさん
イスカin舞台裏: どぞーん
武誠: #登場判定。  〈社会:ストリート〉 【生命】7+H7=14
イスカ: と、不意に感じる。背後に人の気配。
武誠: 潜り抜けてはずのドアが、微かに軋む。……軋む音に紛れていたのは、人の足音。

イスカ: 「と、こちらさんのお宅ァ…、結構お客さんがいらっしゃるようで?」
武誠: 「……先客か」  のそり、と静かに入ってきた者が口を開く。

イスカ: 警戒は解かず、後ろを向いたままに。

イスカ: 「そちらさんも、こちらのお宅に御用がある…ってんで?」
武誠: 「然り」
武誠: 「物好きは手前ひとりと思っていたが、存外、来客が他にも居たらしく」

武誠: 話しながら、邸宅の中に入っていきます。

イスカ: 「…へっ、物好きたァ、言ってくれやすねぇ。 …そこな足元の血の跡。ご覧になりやしたかぃ?」

武誠: 言われて、床を一瞥する。
イスカ: 身体をまわし、少年に真正面から向きあう。

武誠: 「……噂どおり、曰くありげな物件のようだ」
イスカ: 「どうでぇ、ひでぇもんだろ…」
武誠: 「まったくだ」  腐臭の中、自然に呼吸を殺すように返答する。

武誠: “護法”ミラーシェイド、“四式手甲”、“ドラゴンブーツ”……どこかに戦争にでも行くような風体。だが、身を包む衣装ひとつで、人種の特徴が一段と反映される。

イスカ: 「単刀直入に聞かせてもらうが…、身に、覚えはございやせんで?」
武誠: 「無い」

武誠: きっぱりと断言する姿は、やや血の気が失せていた。
イスカ: あまりにも率直な返答に溜息を一つつき、そして改めてその「少年」の身なりに目を向ける。
イスカ: あぁ、この少年は、為すべき事を、為す為に来たのだと。そう直観で感じ取る。

イスカ: 「…いや、不躾に色々聞いちまってわるぅござんした。 あっしはこの通り。只の旅の渡り鳥でさぁ」

イスカ: 片腕を、杖を持ったままヒラヒラと振ってみせる。

武誠: 「“渡り鳥”……」
武誠: 「先客を差し置いて失礼だが」
武誠: 「そちらが追っている者とは、このような場所を塒にしているので?」
イスカ: 「どうやらねぇ。旧い、知り合いが先刻の血の跡の根っこに、殺られちまったみたいなんでねぇ…」

イスカ: 渋い苦笑を漏らし、屋敷の中を見渡す。

武誠: 「……仇討ちか」
イスカ: 「まぁ、そんな所でござんすなぁ…。」
武誠: 「よい人を、亡くされたのでしょうな」 今時、ヤクザでもおいそれと真似できないことを口にする人物に、そんな感想を洩らす。
イスカ: 「このご時世だ。人との繋がりってのぁ。馬鹿にゃあできやせんでねぇ」

武誠: だからこそ、確認を求めておきたく、さらに問いを重ねる。

武誠: 「人が人である限り、人は人との繋がりを無視できぬ。それが道理だ。……時に、」
武誠: 「そちらは、下手人の正体を存じておいでで?」
イスカ: 「存じるもトン汁もねぇ、目の前で殺られちまったんでねぇ」
イスカ: 「蜥蜴だかなんだか、けったいな野郎だよ。…可也すばしっこい奴でね、ビルの間を飛んだり跳ねたりさ」
武誠: 「……例の、猟奇殺人にやられたのですな」(……にしても、異形か)

武誠: 中華街やスラムで、そんな話を聞いた覚えがある。確か、その時も、同じようなことを口にしていたが……。

イスカ: 「…あぁ。運のないってのぁ、こういう事を言うんだろうねぇ…」



武誠: 覚え聞き、という形で、異形の正体について、こちらがリサーチしてもよいですか? >RLさん
RL伏見堂: OK。
RL伏見堂: 〈社会:ストリート〉成功すればよいです。
武誠: 〈社会:ストリート〉【理性】6+3(事情通)+S8=17
RL伏見堂: イスカの話と、そういった事に詳しい知人からの情報を総合すると、どうやら一つの事がわかる。
RL伏見堂: この館に住むといわれている老魔術師。その魔術師ならばホムンクルス────…人造生命体も作れると。
RL伏見堂: そして、その人造生命体が何らかの理由で人間を襲っている────
RL伏見堂: …そして、それがロクでもない事に遣われるであろう事も、わかった。
RL伏見堂: 以上



武誠: 「……成程」
イスカ: 「その、魔術師のご老人の仕業だ…ってぇことか…」
武誠: 「そのようですな」
武誠: 「そちらが相手にする者は、まともな『生者』ではないらしい」
武誠: 「それでも、仇討ちを止めぬ、と?」
イスカ: 「やるせねぇなぁ…。」

武誠: 野暮だと知りつつ。それでも、釘を刺さずにはいられない。

イスカ: 「それじゃあ、筋が通せねぇんだ。堅気のモンにてを出され、見過ごしたとあっちゃあ」
イスカ: 「渡り鳥の、名が廃るってもんでねぇ…。因果なもんさ」
武誠: 「……然様か」(苦笑)

武誠: 字名を背負う自分と、似たようなことを言われ、思わず苦笑する。

イスカ: 「…然様でござんすよ。」口の端を吊り上げ、半ば自嘲的な笑みを漏らす。
ざわ…
イスカ: 「…そちらさんの的、ってなぁ、いってぇどんな形をしてるんで?」
     ざわ……
武誠: 「“刀”だ」
武誠: 「……居るのだろう?」  手にした柄を、順手で握りこむ。

武誠: 殺意を形にする刀。
武誠: 『殺形刀』。読んで字の如くの、業物である。
武誠: 否、
                ざわ……    ざわ…ざわ────…
武誠: 練達の“刀”……『明鏡止水』の境地へ至った『武人』の手で揮われてこそ、業物と呼ぶに足り得る得物となる。
       ぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞ────
武誠: 無音。……為れど、大気は確かに振動している。
RL伏見堂: 生温い空気が凍りつく。

イスカ: (…へぇ、こりゃまたジャジャ馬が出てきたもんだ) 構えられた、柄のみの刀を横目で見遣る。

RL伏見堂: 鋭い剣気が周囲を律する
RL伏見堂: 足音がした。
     カツン
RL伏見堂: それだけで、近くに在った椅子が2つに別れた。地面に響く音は4つ。

RL伏見堂: 「────来たか。待ちわびたぞ」
武誠: 「手前の的は、」  椅子を一瞥することなく、声音の方へと視線を投げる。
武誠: 「人の形をした化け物だ」

RL伏見堂: 右手に下げているのは柄のみの刀。
武誠: 鋭い剣気。……逆らいがたい衝動を投げかけてくる、戦慄。
RL伏見堂: その言葉に、剣鬼は笑みを浮かべず、ただ────口の端だけをゆがめて、哂った。
武誠: それが、相手の刀から放たれている。

RL伏見堂: 「────二人でくるか?」
武誠: 「否」

イスカ: 黒杖を握る手に、不意に力が入る。この二人、実力は伯仲――、と、いったところか。

武誠: 「彼女の仇討ちの相手は、別にいる」
イスカ: 「とんでもねぇ。こんなかたわにゃ、身に余るってモンでさ」

RL伏見堂: 「────あの爺の蟲か。…アレは奥だ」
RL伏見堂: 「────俺が用があるのは、そこの男だ。往くなら往け」
RL伏見堂: 「……そうだろうよな?」刃先を武誠に向ける。
イスカ: 「――あぁ、そうさせてもらいやさぁ。」

武誠: 一完さんの言葉に、こちらもイスカさんを一瞥。後に、視線で奥へと促す。

武誠: 「然り」    ……その切っ先を喉下に感じながらも、泰然とした態度を崩さない。

RL伏見堂: 押し殺したように哂う。歓喜の笑い。暗く乾いた欲望をむき出しにし、笑う。

RL伏見堂: 「カ、カカカ────…」

イスカ: 名も知らぬ少年が、視線で送る先へと歩を進める。

イスカ: (為せ。少年よ――――。)
武誠: 「御気をつけて」  短く、告げる。そして、右手に持った柄を両手で構え、

武誠: “殺形刀(サルヒヨンド)”に、在るべき姿を与える。
イスカ: その声を背中に受け、左腕を高く掲げてそれに応じる。
RL伏見堂: 判っている。だが、判っている言葉を聞くのが楽しいのだろうか。あえて問う。

RL伏見堂: 「出来るのか?」 
ざわ…
     ざわ……
              ……ざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざ
武誠: 無音。……為れど、大気は確かに振動している。
武誠: 鼓膜を圧迫するように、皮膚を裂くように、
武誠: 血潮を駆りたてるように、
武誠: 脈拍の一拍一拍が強くなっていく。凍りついた大気の中で……血が騒いでいる。が、
武誠: 全身を駆け回る衝動をおくびにも出さず、泰然と構える。
RL伏見堂: 身体を曲げて嘲う。背中が震えている。
RL伏見堂: ゆっくりと顔を上げ、涙さえ流しながら武誠を見る

RL伏見堂: 「────…好」

RL伏見堂: 凄惨な笑みを浮かべた武士は、ここに来て、初めて同じ舞台に上がるものにめぐり合えた。
武誠: 涙を流す様子に、一瞬だけ苦味ばしった表情を浮かべる。が、すぐに内へと引き戻す。
RL伏見堂: この相手ならば、大丈夫だ。戦える。戦いになる。
RL伏見堂: 二つの殺気が空間に満ちる。その余波であらゆる物が壊れ、切り裂かれていく。

RL伏見堂: 「…いざ────…」

武誠: 「……“以武成言”、一完殿への返礼を果たしに推参致す」

武誠: 字名を果たすべく、柄を両手で握りこむ。
武誠: 拮抗する殺意の中で、最後の言葉を口にした。





RL伏見堂: ────…Scene End...


■舞台裏
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