サファイア： ぼぅ、と窓から空を見上げる。
サファイア： 空には光――といっても、町の光で殆ど塗りつぶされているが――星の光。
サファイア： 　　　　　　…そろそろ、閉める時間か。

サファイア： そう思った瞬間、溜息を吐く。

サファイア： 「――…何か用かしら？」

RL揚： 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『うわ、これだよ。気配を消してるのに何で気が付くかな。』
RL揚： 小さな音を立てて、煙と共に手の平サイズの人形が現れる。

RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『──よっと。』
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『久しぶり。』

サファイア： 「……流石に人形サイズの知り合いは居ないけど。さっきの口調は煉か。久しぶり」
サファイア： よ、と手を上げる

RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『──と、この恰好じゃ分かり辛いか。』
RL揚： 　　　ドロン、と再度音がすると、その姿が180cmを越える長身に変わる。 RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『元気そうで何より………というか、絶好調？』
サファイア： 「微妙な所ね。厄介事とか持ち込まれるなら絶不調とか答えそうだけど」
サファイア： 椅子の背もたれにもたれかかり、用件を促す。
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『仮病はナシにしてよ。報酬は出すからさ。』 RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『──“黒”がさ、また妙な事をしてるんだ。』

RL揚： 軽く話を切り出す。
RL揚： 　　　　　　　　　　　──には、内容は聊か胃にもたれそうだった。

サファイア： 「……まったく」
サファイア： 目を閉じ、息を吐く。
サファイア： 「何してるか私にも調べろ、と？」

RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『表には出て来てない。でも──人形を使って、僕の周辺で「何か」を調べさせていたらしい。』
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『あらかたは追い払ったんだけどね』
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『そう、つまりその「何か」が何か。分からない。頼みたいのはそこ。』

RL揚： そう言って、キャッシュを取り出す。

RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『プラチナム。』



サファイア： 「――…結婚したとか聞いたけど、財布の紐は握られて無いみたいね」
サファイア： どっから出した、と言わんばかりのジト目。

RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『──いやま、ヘソクリの方法くらいは………って何を言わせるか。』
RL揚： 稼ぎは悪くないんだい、と子供の頃と変わらない拗ね方をし サファイア： 「さっさと用件を言う。つーか拗ねるところじゃないでしょう」
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『氷の静謐のエージェント。それがくすねて言った僕の個人データの行き先と、使用目的。』
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『その解析と目的の阻止。』 サファイア： 「目的阻止まで入れるか…まぁいいけど」
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『どうせ、サファイアの性格だったら言わなくてもやってくれると思ったけどさ♪』

サファイア： 「……煉。昔やったお仕置きコースでまだアンタにやってなかったコースがあるんだけどやられてみる？」
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『──人格を褒めてるのに何でお仕置きするのさっ？！』

RL揚： ぼむん、と手の平サイズに縮む
RL揚： 後ずさりをしながら手を振って、ブレイクブレイク、のジェスチャらしい

サファイア： 「気分。で、まぁ、用件は以上？」
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『一応ね。』



RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『あと、──たまには顔見せろって。』
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『伝言。』
サファイア： 「――――……ん、ありがと」
RL揚： 煉[意識体-GHOST-]『焔も敬一も帰ってきてるよ。──んじゃ。』

RL揚： 　　　　　　　　　　　　　　　　　瞬、と音を立ててその姿を消した。

サファイア： 「――…そう」

サファイア： ゆっくり立ち上がり、窓の外を見上げる。
サファイア： 眠らない街の光は相変わらず、星を塗りつぶし

サファイア： 「あの二人も帰ってきてる、か……まったく」 サファイア： 視線を空から、ドアに戻す。
サファイア： その顔には一瞬
サファイア： 　　　　　　　　　――――魔術師としての表情があった。

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■舞台裏





RL揚： ━─━─━─━─━─━─　中　断　━─━─━─━─━─━─





RL揚： 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Next 2　　　200505272100～

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