《難攻不落》っ!!!　トーキョーNOVA the Detonation リプレイ“oracle”

加藤宗一郎『何人残った？』
クグツ『損耗３、７人ですッ』

味方との連絡すら断ち、潜伏して反撃の隙を伺っていた“ブラックキャット”の加藤以下十一名は、
包囲されつつあった。
どこから偽装が漏れたのか、
水も漏らさない布陣で囲まれては、精強の彼らも数の暴力に押されるしかない。

加藤『ちぃ、まだ事後処理が不十分だ……こんなところで殺されては俺たちの死体も出るぞ』
加藤『なんだって、こうもことごとく回り込まれる――』

〈リクエスト〉
＋〈社会：企業〉　報酬点３　【理性】５＋６＋３＝１４

加藤は気付いていない。
不十分な情報の中、自分の経験とカンから選択した逃亡経路が
ことごとく相手に誘導されていることに。

《神出鬼没》

　　　　　　　　　　──　ドドドドドドド……
水素タービンが回転する太い音が当たりに響き、
警察車両の中でも一際大きいサイズの車が停車する。
が、そこから降りたのはたった3人だけ。しかも警官の制服を着ていたのは運転手を務めていた男ただ一人。

「現場は？」
　　　「すでに一般人を隔離してあります」
「千早さんとは？」
　　　「課長が先方と協議されてます」

「……問題ないようですな。行きますか」

「それでは、先陣勤めさせてもらいます」
装甲車の戸に手を掛け、ナナシアが告げる
センサを兼ねる髪を頭の内部に巻き上げ、ハードヘルムを被る

「田原さん、あんたを必ず止めてやる！」
車から降り、刀を向け言う、その切っ先はもはや迷い無く真っ直ぐに向けられている

「堅護くん」
並び立ち、問いかける

「見たところあなたの相手が一番腕が良さそうですが、抑えられる？」

「…努力する…いや、必ず抑えて見せます！」

鋭利な殺気を放つ影が、闇の中から染み出てくる。

その数
およそ二十。
田原「敵……敵の臭いがするぞぉ……」