銀： 真教の共同墓地―― 災厄の町に運ばれる遺体は数多い、今日も大量に運ばれていた。

銀： 「これで終わりっと。」
RL揚： ───………　　………───

銀： 引き取るものもいない銀灰の亡骸を運び終え、どうにか終わった。 銀： 「ここまでついてこなくて良かったのに」
RL揚： ───………　ううん。お疲れ様。　………───
銀： 「――…ありがと。後はここの神父に任せれば終わりだから」
RL揚： ───………　ん。　………───
RL揚： 一応、パールは地面を足につけ───必要は無いのだが───歩いているように見せかけている。
RL揚： 周囲に気を使っているらしい。

銀： ――…あそこで退いてくれれば殺す必要は無かったのに
銀： そう考えながら、銀とは同族ともいえる彼らの墓を見る。

銀： 「――…そういえば、名前はかけなかったか」
RL揚： ───………　名前………？　………───
銀： 「墓には眠っている相手の名前を書くものだからね」

銀： ――…銀灰では駄目だろうとそう付け加える

RL揚： ───………　うん…そっか。　………───
RL揚： ───………　名前、なかったんだね、この人たち。　………───

RL揚： ───………　それを、呼んでくれる人も。　………───
銀： 「――…そうだね。」
銀： 感情が何も浮かべられずに頷く。

RL揚： パールの手に、銀の腕が取られる。 寒そうな仕草で、銀の腕を抱締めるパール。
銀： 「ごめん。そろそろ行こうか」
RL揚： ───………　うん。　………───
銀： そんなパールを抱きしめて

銀： 「といっても、パールの名前を書くことは無いよ。だから、安心して」
銀： そういって手を放し教会の外へと向かう。

RL揚： ───………　銀。　………───
RL揚： 　　　　　　　　　不意に、名前を呼ばれる。
銀： 「ん？」

RL揚： ───………　名前を呼んでくれる人がいれば…きっと、帰る場所も、あるよね。　………───
銀： 「うん、きっとあるよ」
RL揚： ───………　うんっ。　………───

銀： パールの言葉に頷き返す



銀： 「行こう――…ここは寒すぎる」

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