RL揚： 黒衣の影を追いすがり、テラスへと出る。
RL揚： 尖塔の屋根の上に、追って来た目標が立っている。
アルフ： ■インタールード

アルフ： 　　　　　　　　　　　　　　　――聖母領外周部

アルフ： 累々と、横たわる屍

アルフ： 聖母殿中核に襲撃をかけるにあたり 浄化派は、注意を裂く為に幾つかの陽動部隊を編成した

アルフ： これは、その内の一つ
アルフ： 雪の上に物言わぬ姿を晒す、彼等の 首に穿たれた傷跡を見れば 誰に殺害、否 処刑されたかは、瞭然だろう
アルフ： そう

アルフ： 　　　　　　　　　　　　　　　　インタールード・エンド
アルフ： 僅かながらの計算外。
アルフ： 向かい合う位置に座す、尖塔の上
アルフ： 陽動部隊の一部をただ一人で壊滅させ そのまま、雪の空を紅き魔銃と共に翔け この場に現れた死の化身
アルフ： 「これはこれは、遅れて来たのが功を奏しましたね。上手い所で鉢合わせた物です」
RL揚： 「全くだ。やってくれたね。作戦予定時間が大幅に短くなってしまった。」

RL揚： 双方、顔につけているのは無貌の仮面。

テレサ： 「――」ざっ
テレサ： その男の背後に、“釘”が追いつく――
RL揚： 「ち………。」



アルフ： 「ですが、ここまでです。貴方が何者であろうと、絶滅の騎士二人を相手に生きて帰れる等と思わぬ方がいい」

アルフ： 〈伝心〉
アルフ： 対象：テレサ ※伝えるだけなら判定不要
アルフ： そう 彼等は言わば同“志” 言葉等交わさずとも、完全な連携で互いの隙を封殺するだろう
アルフ： この位置関係は、偶然が齎した物とは言え 黒衣の魔術師にとって、圧倒的不利

アルフ： しかし――

RL揚： 「まぁ良い。これだけでも回収できれば御の字だ。」
RL揚： 男は懐から、金属製のプレートを取り出す。

RL揚： 　　　　　　　　　　「………………。」
RL揚： 短い言葉を唱えると、それは魔法のように空気に溶けて消え去った。

RL揚： 「───絶滅騎士、だったな。」
RL揚： 　　　　　　　　　　　　　　　にやり、と唇を歪め

テレサ： 「――っ!」――氷の楔が男のいた箇所に尽き刺さる
RL揚： 「我等は、“銀灰の魔術師”。」
アルフ： 同時に、虚空。男のいた場所を深紅の弾丸が凪いだ。
RL揚： “銀灰”「………努々容易く殺れると思うな！」
RL揚： それが開戦の合図。
テレサ： 「――……」
テレサ： 「――あれは……！」脳裏に残る、金属製のプレート――
アルフ： それに意識を一瞬取られたテレサに向けられた斬撃を、アルフレートの魔銃が受け止める
アルフ： 光の粒子と黒き瘴気が激突し、雪の中に火花を散らした
RL揚： “銀灰”「───………ッ！！」

テレサ： 「――……っ」　はらり、金の髪が数本散る――
テレサ： 「――忝ない……！」　糸を――冷気を纏わせ――
アルフ： 舞い踊る糸の合間を縫い、 身体毎強引に超至近距離へ
アルフ： 仮面の向こう側と仮面の向こう側 互いの無眸の面が触れる程の距離
アルフ： 銃口は完全に喉元にポイント
アルフ： ０．２秒
アルフ： それだけあれば、引き金を引いてジ・エンドだ
アルフ： しかし――
アルフ： ０．０００００１秒。刹那とも言える時間早く
アルフ： 炸裂した魔力が、処刑人の身体を吹き飛ばす
アルフ： しかし――

アルフ： 〈伝心〉
アルフ： 対象：テレサ ※伝えるだけなら(ｒｙ

アルフ： それによって、産まれた隙を見逃す者はここにはいない
テレサ： 音もなく――
テレサ： “銀灰”の喉元に――氷の杭が突き刺さった

テレサ： 「――この地より滅せよ――」
RL揚： 　　　　　　　　　　　　　　　　　　“銀灰”「───………ぐっ、ごほっ………………」
RL揚： 唇の端から血を吹く。 だがその口元に浮かんでいるのは笑み。
テレサ： 続けて　2撃、3撃―― 4撃――両腕と胸とを貫いた――

RL揚： 　　　　　　　　───この動き、覚えた─── テレサ： 「――……何、だと……」
アルフ： 同時に――
アルフ： 吹き飛ばされた処刑人が、先程までいた尖塔の上に着地する



アルフ： 苦い勝利である
アルフ： この攻撃、受けたのが自分だから勝てたのだ
アルフ： 驚異的なタフネスを誇る彼だからこそ辛くも耐えられたが これが逆なら、連携が完全に瓦解する
アルフ： そのまま、返す刃で自分もやられていた可能性は否定しきれない

アルフ： 紙一重の勝利、だが――

アルフ： 「どうやら……」

アルフ： 空を見上げる
アルフ： 雪の降る曇天の空は、彼方を見通す事は出来ず

アルフ： 「この事態……未だ、オープニングに過ぎないようですね」

アルフ： 呟いた言葉は、冷たい空気に溶けた

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