《難攻不落》っ!!!　トーキョーNOVA the Detonation リプレイ“銀色の虹”～ 樹海の彼方に ～

昔の馴染みが集まる、スラムの中でもかなり特殊なエリア。
当局による治安保護状況は最悪なのにいざこざの類が全く無いのは、
………ひとえに、其処に集まる人物達の特殊性によるものだろう。

曰く　“一騎当千”
　　　曰く“紫電一閃”
曰く“魔法使い”
　　　曰く“鬼ーさ───もとい、“攻勢防壁”

煉[意識体-GHOST-]『───で、最近はゆっくり帰ってる暇もないんですよね。本体まで出撃している有様で』

………今日もそこで駄弁っている人物二人。

「それよりみてくれ。こいつをどう思う？」最近買った屋台チップトップを見せびらかす

煉[意識体-GHOST-]『───ワーデンをやめて転職したという噂は聞いていませんでしたが』

「止めてないよ！　趣味で買ったんだよ！」

煉[意識体-GHOST-]『そんなもの、趣味でぽんと買わないで下さいよ』

「ばっか、趣味で買うからいんだよ！」
「しかし、帰れないのは辛いね愛妻家」

煉[意識体-GHOST-]『いや、まぁ………』
煉[意識体-GHOST-]『放置しておけない事態がありまして』

「うむ、ちといってみんさい」

煉[意識体-GHOST-]『えーと』
煉[意識体-GHOST-]『僕の生まれ、言ってましたっけ。クローン栽培で作られたって事』
酒飲み話にするにはやたら辛気臭い角度から大気圏突入をはじめる。

「まあ、なんかで聞いたような。あれはジェニのねーさんからだったか、それともダンナからだったか」
「あれ、お前からだっけ。まあいいわ」

煉[意識体-GHOST-]『んでま、』
煉[意識体-GHOST-]『その技術が、氷の静謐に流れてまして』

「BIOS仕事しろ」

煉[意識体-GHOST-]『“黒の”アムールって知ってます？あのじい様に使われて、大量生産されてまして』

「あれだろ、にじょー君の宿敵。オレも一回手下とガチったわ」

煉[意識体-GHOST-]『その製造プラントのアドレスが、ようやく手に入ったんですよ』
煉[意識体-GHOST-]『リストで。』
げっそりとした表情で、言う。

「うっほ、そりゃすごいな」
「……つか、まてよ？」

煉[意識体-GHOST-]『あい？』

「昔お前さんらがBIOSの拠点突入した時は大騒ぎだったじゃんか」

煉[意識体-GHOST-]『ええ。あの時は方々に迷惑を掛けました』(遠い目

「そーまのダンナなんか工作員なのに全世界に名が売れたしなー」

煉[意識体-GHOST-]『そのときに獲り逃した、僕のクローンの生き残りが静謐に流れたんです』
煉[意識体-GHOST-]『でまぁ、振り出しに戻る、じゃないですけど、また増えてまして』
煉[意識体-GHOST-]『しかも、自爆テロ要員から、能天使級まで、選り取りって有様』

「お前の遺伝子本当丈夫だな」
「鬼ーさん直々に『クラス：アヤカシ級』に認定してあげたいくらい」

煉[意識体-GHOST-]『───褒めてないですね？』　　　げっそり

「はっはっは」

煉[意識体-GHOST-]『で、まぁ、トンズラこかれる前に、知り合い総動員して潰して回ってるわけです』
煉[意識体-GHOST-]『真教の聖母殿から、魔術協会から、ク・リトルの兄弟に、日本軍、千早まで』

「ほーほーほー。んじゃ、鬼ーさんにもいっこちょーだい」

煉[意識体-GHOST-]『わーい、たすかりますー』

「しかし、なんかさ、工場のっとりかねねぇのがいない？　そのグループ」

煉[意識体-GHOST-]『お互いに監視させてる状態で』
煉[意識体-GHOST-]『静謐よりましだろう、って言うのが全員の意見の一致です』
苦笑しつつ、リストを差し出す。
煉[意識体-GHOST-]『………かなり規模の大きそうなのが、南米に一つあるんですよね』

「南米かー。あそこは古い神の呪いがなー」
「マヤ系だぜ？　外の神ではない」

煉[意識体-GHOST-]『テスカトリポカにケツァルカトルでしたっけ』

「うんうん。さすが専門家」
「じゃあ、そこヤるん？」

煉[意識体-GHOST-]『一応、聖母殿とせーの、でやる予定だったんですけど───』
煉[意識体-GHOST-]『………連絡が途絶えてまして』
煉[意識体-GHOST-]『まづいかな～？と、ね？』

「ぶあっはっはっはっは」
「オモシロそうねー」

煉[意識体-GHOST-]『ここらで誰か捕まったら、手伝ってもらおうと思っていたところです』

「今日は他の連中こないみたいだなぁ。オレだけでかまわんか？」

煉[意識体-GHOST-]『寧ろ全力全壊(誤字にあらず)で遠慮なしに出来るからいいんじゃないでしょうか』

「そだね。んじゃがんばるか。と、煉、すまんが汎用結界用の術組んでくれない？　あとで太輔さんところいって形にしてもらうから」

煉[意識体-GHOST-]『あいさー。それと、交通費手数料とお土産代にどうぞ』
と、プラチナムのキャッシュを差し出す。

「もらっとく。さーていっちょ、おっぱじめっかー」

対魔術結界、とマジックで殴り書きされたフロッピー………もとい、データクリスを差し出し

ひゃっほーーーーう、とチップトップに乗り込む