《難攻不落》っ!!! トーキョーNOVA the Detonation リプレイ“真なる心”

エンディングフェイズ2nd
メインキャスト:ギャリック
シーンカード:ミストレス(正)
舞台:トーキョー・タワー

ギャリック: そこはN◎VAの中でも一際高いトーキョータワーのまさに頂点であった。
ギャリック: 人の上れぬよう柵の張り巡らされたその場所で、男と女大公は出会っていた。

ギャリック: 「ここで彼らは決意した──」

ギャリック: 女大公からの話を聞き、男は苦笑する。
ギャリック: 結果の全ては既に女大公へ報告されている。
ギャリック: 男が話すべきはたった一つ。

ギャリック: 「──これで聖者を殺す槍は無くなりましたよ。大公」

RL柳生: 女大公は微かに息を落とす。

RL柳生: 「千年です」
ギャリック: ほう、と首をかしげる。

RL柳生: 「我らアヤカシが、かの槍を『世界を制する槍』とまつりあげ、人の欲望と血潮とで穢し尽す」
RL柳生: 「白き聖槍が血塗られた赤槍に堕ちるまで、我らは千年をかけました」
RL柳生: 懐かしげに眼を細め、ついで口の端を吊り上げる。

ギャリック: 「ふむ。それを俺は喜べないが、その労力を無にしたのですか──」
RL柳生: 「そう言うことですわね。まったく、あなたはやり過ぎましたわ」

RL柳生: 問い詰める口調。だが、その目は何処か笑っている。

ギャリック: 「いいでしょう。 貴方も止めはしなかった」
ギャリック: 男は笑い、懐に手をいれる。

ギャリック: 「どうせ飽きていたんでしょう?」
ギャリック: 妖精の姫は移り気だ。 いくらでもある“力”なら、面白く終わりたかったに違いない。
ギャリック: だから俺を呼んだのだ。

RL柳生: 「あら。聡い殿方は、女性に好まれなくてよ」
RL柳生: くすりと笑んだ顔。
RL柳生: それが答である。

ギャリック: 「そいつは、──まぁ、これで一つ終わりました。 これからは新しい時代がくるでしょう」
ギャリック: さ、と取り出したそれは変哲も無い銃だ。

RL柳生: 「あら、貴方にしては面白みのないものですね」
ギャリック: 「これで世界の人が知る──また忙しくなりますよ」

ギャリック: 評価に苦笑し、銃を空に向ける。
ギャリック: 「何、これはただののろしですからね」

ギャリック: 《とどめの一撃》 to 天へ向けて。

DIVINE WORK《Coupd' Glas》

ギャリック: 引き金と同時に、一条の流星が空を割る。
ギャリック: それはN◎VAにいる全ての人から見えるモノであっただろう。
ギャリック: そしてそれを知る人物に、何かを伝えるのだ。
RL柳生: そう、それはレッドエリアの酒場から出た一人の男。
RL柳生: ジョージ・クリケットの目にも眩く映っていた。
RL柳生: 「あの光・……あれは……」

ギャリック: 《神の御言葉》
DIVINE WORK《Godspell》

ギャリック: それはギャリック・ゲニハイムスの狼煙であると、ジョージ・クリケットは知っていた。
ギャリック: それが意味する所は──

RL柳生: ジョージは立ち尽くしていた。
RL柳生: 気づかずに、両の頬を熱い流れが伝っている。

RL柳生: 「ギャリック……彼はやったんだね……そして、君と言う男は」

RL柳生: とめどなく溢れる涙を拭いもせず、ジョージはその場に立ち尽くしていた。

RL柳生: 次の日、レッドエリアの教会の扉を叩く一人の男の姿が目撃される。
RL柳生: 名を、ジョージ・クリケットと言った。
RL柳生: 彼はその後、その生涯をレッドエリアの教会にて、人々の救済に身を粉にしたと言う。
RL柳生: 晩年、彼は子どもたちに良く語った。

RL柳生: 「あの時が、僕の生涯を決定付けたんだ……人は何度でもやり直せる。彼が、教えてくれたからね」

RL柳生:          「彼? そうだね、彼の名は……」





RL柳生:             ――シーンエンド――





RL柳生:           中断


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