《難攻不落》っ!!! トーキョーNOVA the Detonation リプレイ"真なる心"

リサーチフェイズ6th
メインキャスト:ALL
シーンカード:ヒルコ(正)
舞台:墓地

ユリウス: ――呆然とした瞳でその古武士が去った方向を見つめる。
ユリウス: 大きな動悸が体を駆け巡る。

ユリウス: 「………おな、じ、……」
ユリウス: 「…父も、母も……あんな、風に……行って…」

ユリウス: 「帰って、来なく、て…」
ギャリック: そう呟くユリウスの肩に手を置く。

ギャリック: 「そしてまた君は何もしない。 そういうつもりかな?」
ユリウス: 震える、瞳孔の収縮した瞳で見上げて…
ユリウス: 「――なに、も…?」

ジヴリル: 「………………。」
ギャリック: 「そう、何も。 震えて託してそれだけでいるつもりなのかな?」
ユリウス: 「―そんな事は――でも、僕が、行った所で、何も…」

ユリウス: 思い出す、あの槍。真紅の死。
ユリウス: ぞくりと、体中のどこかを抉る恐怖の象徴。
ユリウス: 呼吸が速くなり――勇気を駆逐する。

ギャリック: 「何も出来なかった。 そう、一年前はね──だが」
ギャリック: その考えを否定するかのように力のこもった声で、男は続ける。

ギャリック: 「だが、今は違う筈だ。 君は一年間、ただ怯えて過ごしてきたのかもしれないが──俺が保証しよう、君は一年前とは違う」
ユリウス: 「……」

ユリウス: 見上げる。
ギャリック: 見上げた男の表情は、真剣なそれだ。 
ギャリック: いつもは笑っている口元すら引き締まって見える。
ギャリック: 「それでもまだ、──何も出来ないとおもうかね?」

ユリウス: 「―僕は、何も、変わってなんか、ない――剣の腕も、力も―あの時から、全然、延びても、いないん、です」
ギャリック: その言葉を言い切る前に衝撃が来た。

バキィ!!
ユリウス: 「ぐぅっ―」

ギャリック: それは目の前の男の拳。
ユリウス: ズダン、と地面に叩きつけられた。重い、拳。

ギャリック: 「馬鹿な事を言うなッ ──"聖王"!!」

ギャリック: ガッ、と
ユリウス: 「っ―!?」
ギャリック: 襟元を持って持ち上げられる。

ユリウス: 「馬鹿な、こ、なん―」
ギャリック: 「君は他人に自分がどう呼ばれているか自覚したことは無いのかッ "聖王"だよ、"聖王"」

ギャリック: 顔を間近まで近づけて言う。
ギャリック: その顔は怒りに染まっている。

ユリウス: 「……っ」
ユリウス: その視線に射すくめられたかのように。

ギャリック: 「君は今の事を、自分の事でしかないと考えているのか? だとすれば馬鹿げていると宣言しよう」
ギャリック: その視線が意志を伝えてくる。
DIVINE WORK《Nemesis》

ギャリック: 「君の命は君を"聖王"と呼ぶ全ての人の命だ。 君の心は君を"聖王"と呼び慕った全ての人のためのものだ!!」
ユリウス: 「―――」
ギャリック: "伝説"と呼ばれ頼られる男は言う。

ギャリック: 「上に立ったなら降りることなど出来ないんだよ、"聖王"。 そのHNを抱いた時から君は"聖王"たらねばならない」
ギャリック: そして──と、男は言い。

ギャリック: 「"聖王"たる者、試練は喜んで受け、難関は越え、人の限界など無いのだと見せなければいけないんだ──あきらめる事すら許されない」
ユリウス: 「………」
ギャリック: 「ならば"聖王"ユリウス・シュテルン。 君がやるべき事は一つだろう?」
ユリウス: 「―――やるべき、事…」
ギャリック: 《天罰》 を宣言します。
ギャリック: 効果:ユリウスの精神的ダメージを治癒。

ギャリック: 「そうだ。 やるべき事があるはずだ。 それをやるんだ」
ギャリック: 襟元をつかんでいた手を離し、
ギャリック: 自分も帽子と、服を整える。

ギャリック: 「わかったか? わかったなら、行って やってやろうじゃないか」
ユリウス: 「……」どこか呆けたような瞳で空を見上げる。



ユリウス: やるべき事、望むべき事、望んできた事、望み続けるもの。
ユリウス: 全てがぐるぐると廻る。―今まで自分が進んできた、その理由を。



ジヴリル: 「ユリウスさん──」
ジヴリル: 傍らでその様子を見ていた少女が、声を掛ける

ユリウス: 「………」
ユリウス: ゆっくりと視線がそちらを向く。

ユリウス: 太陽の光が重なって、何処か輝きを持って見えた。――眩しいと思った。

ジヴリル: 「"聖王"の名前の重さは、僕は知らない──けれど、それを背負って、人の上に立っている、と言うのなら………」
ジヴリル: 「みんなが、貴方を支えていると言う事、だと思います。」
ジヴリル: 「──僕も、そうありたい──出来る事で、貴方を支えようと思います。だから──」

ユリウス: ――思い出すのは心象。あの世界、砂の荒野で人の体で出来た玉座に座る王の姿。
ユリウス: 自分に出来る事は少ない、全ては自らを支えるものに助けてもらう。
ユリウス: だから、自分のするべき事は一つだった。そう、王は王たる、その資格は。

ジヴリル: 「行きましょう。貴方を待っている人たちの為にも。」

ユリウス: 「………」

ユリウス: 彼らの望む事を、叶えられる王であれ。彼らの望む王であれ。
ユリウス: 立ち上がった。太陽に照らされた彼女は、とても眩しく見えた。
ユリウス: でも、その眩しさに目を細めはしない。しっかりと、その姿を見て。

ユリウス: 「――ありがとう」

ユリウス: ―言葉が終わったとき、その胸に空いていた大きな穴は、いつしか埋まっていた。

ユリウス: 「共に行こう。――哀しみの連鎖を、断ち切るために」

ジヴリル: それが伝わったのか── 少女の顔にもまた、やわらかな笑顔を浮かべ、ゆっくり首肯した。



ユリウス: 一人じゃない。
ユリウス: だからまた、戦える。





RL柳生:            シーンエンド

■舞台裏

RL柳生: 舞台裏:なし
RL柳生in舞台裏: っと、クライマックスは場所はいかがします?w
ギャリックin舞台裏: |皿・) JBさんにきくがいい(ぇ
RL柳生in舞台裏: 襲撃されるなら、墓場w 襲撃するなら、東京タワーw
ギャリックin舞台裏: いやRL 待ち受けるという意味を込めて 場所を選択というのもありではないか
RL柳生in舞台裏: でも一番はPLの希望! さて、ユリウスどん、いかに。
ユリウスin舞台裏: …― ではスラムの無人の教会はどうだ(ぉ 其処で、待つっw
RL柳生in舞台裏: おうけい!w

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