レティシア: 「……――」
レティシア: “聖母の降臨”と題されたステンドグラス。
レティシア: 真教の教会には、ほぼどこにでもある一般的な装飾だ。
レティシア: その前に設えられた説教段。そこで、ステンドグラスから漏れる光に照らされ、一心に祈り続ける一人のシスター。
レティシア: それは誰に、何を祈っているのか。
レティシア: どちらか一つしか選ばせない神にか、それともそれ以外の―
レティシア: 「……せめて、あの方達に氷の祝福と安らぎを。―如何な命でも、その魂に安らぐ権利はある……」
レティシア: そうでしょう、と―ステンドグラスを見上げる。
レティシア: いや、見ているのはその先か。
レティシア: 答えは無い。
レティシア: 自分が見ていても、見ているものが自分を見ているとは限らないのだから。
RL-LC: Who pray the any one?