トーキョーN◎VA the Detonation “聖痕戦争” リプレイ

通信の切れたポケロンを、指先で弄びながら道を歩く。

聖痕、戦争。
他人同士が命を賭けての戦い、奪い合い――

「……くだらねぇ」
目を閉じると、ふと昔の記憶が思い出された。
赤い炎。燃え盛る故郷。家族友人の悲鳴。そして―――

「…命って大事なのになー。なんで人ってのは争うんだかねぇ？俺にはわっかんねえなぁ」

ぶつくさと。不満を漏らしながらぽてぽてと歩く。
そうしていないと、胸中に渦巻く嫌な思いに支配されそうだったから。

知っている。争うための争いは、何も生まないと。
だけれど、世の中奇麗事だけではないのも、知っている。

「ま……やってやんよ。決着付けるための争いなら、それもまた悪くねぇ！」
ぱしんっとポケロンを手早く銃と持ち変える。

悩むより動け！
それが自分の生き様−Style−なのだから。
合流先へと、足を急がせる。

登場判定：〈社会：N◎VA〉　【外界】8+d5=13　成功

ラティの行く先には真っ赤な髪の毛の少年と同い年ぐらいの少女。
くだらないジョークを並べて間を持たす。

霞「あはは……」
　　　ディオに見せるのは屈託無い笑顔。───先ほど殺されかけたショックも大分緩和されたようだ。

「おっ、いたいた……よーっす！来たぞーー！！」　ぶんぶんと手を振る。

「よぉ、来たな？」

霞「……。」　ぺこん、と頭を下げ。

「おう、来たぜ。…そっちが姫さんか？いい女捕まえやがってｗ」
見た目こそ１４０ｃｍちょいの少女だが、その喋り方立ち振る舞いはやんちゃな少年と相違ない。

「こっちがさっき言ってたお姫さんな」

霞「おんなの…こ？」

「たぶん」

霞「は、はじめまして、弥生霞です。」　ぺこん

「よー、姫さん。霞か、よろしくな。オレはラティーシャ。ま、ラティとでも呼んでくれればいいぜ。」　にまっと笑う

霞「はい、よろしくお願いします。……ぅ、さっき言ってた、専門家さん？」

「ナリはこんなんでも、専門家さんだよ……たぶん」

「専門っつーほどでもねーけどな。つかオレ難しい事は苦手だし。ま、考えるより行動一番だぜ」

「……ほらな、専門家らしいアドバイスいただけたぜ？」

霞「な、なるほど……」　　漫画汗が頭の後ろに見えた気がする。

「褒めんなよ照れるぜ」　と、冗談めかしてケラケラ笑う

「おめでたいヤツだ。悩みなんかないだろ？」

「あン？んなことねーぜ。どうやってしちめんどくせー説教から逃げようか、とかは永遠の悩みだ」

霞「あ、わかります。学校の宿題忘れていった時とか。」

「やれやれ、しっかり悩んでくれよ……」

「その場はブッチが一番なんだがな。でも結局それでまた怒られンだよ」
「まーつまり、だ」
「面倒事から逃げても、最終的に解決はしねぇぜ」

「そういうこったな」
「つまり、その面倒事なんだけど？」

霞「………。」　こくこく

「なんか巻き込まれてるっぽいけど、どこまで把握してんだ？」

「まぁ、だいたい……」　事の経緯をかいつまんで話す。

霞「…なんだか、急に肩が痛くなって…血が出て…。」

「ホントまったく、しちめんどくせー話だけどなぁ…」　こっちの持ってる情報も提示

「まぁあれにはちょっと焦ったけどな。そっちは？」

「ようは、結局お前らかなり延々狙われるンじゃね？って話」
ズバッと容赦なく。

「あ〜、やっぱりぃ？」
「うすうす、そうじゃねぇかとは思ってたんだけどな……」

「結局その聖痕っつーの？集めるには」
「ぶっちゃけ、相手殺っちまうのが手っ取りばやそうだし」
「まぁ、普通にピンチってやつだな」

「相手はど〜〜〜〜もその道のプロって感じだったしなぁ〜」

「それにそいつだけじゃねーだろうしな。他にもどんな奴がいて、どんな行動とってくるやら」　やれやれ、と肩をすくめ

「単なるストリートパフォーマと女子高生じゃ、釣り合いそうもないだろ？」
「専門家として来てもらったけど、少しはマシになった気がしない？」

霞「うぅ〜…。」

「ありゃ？　悩ませちゃったか？」

霞「……だ、大丈夫です、こんな状況初めてですから……。」

「ま、結論はだ」
「奪うか、奪われるか。だぜ。覚悟決めとけ」　にまっ

霞「はぅっ。」

「偶然だけど、俺も初めてなんだ」
「そこで提案。ちょっと試したいことがある」

霞「は、はい？」

「なに、ちょっとしたテストみたいなもんさ」
「ラティの話だと、聖痕って他に渡せるみたいじゃんか」
「アンタの聖痕、俺に渡してみてくれよ？」

霞「え……？」
完全に思考の埒外であった事を言われて驚いた様子。

「何事もやってみないと分かんないだろ？」
「お互い、初めてなんだからさ？」　と微笑う。

霞「………えっと、でも、良いんですか？」
霞「これ、危ない物、ですよね…。」

「だから、実験だって」
「ガッコでやってない？」

霞「………理科の実験は先生がやっちゃダメ、って言う事はやりませんよぅ。」

「ん〜、そうか……」
「まぁホラ、ここにゃ煩いこという先生なんていないしさ？」

霞「……良いんでしょうか……。」

「俺はいいぜ？」
「ラティ、専門家としてのご意見は？」

「手っ取り早いのは、ディオに渡しちまう事だと思うぜ。それで姫さんは安全だ」
「でも姫さんがそれで納得すんなら、だけどな」
「言ってみりゃ全部他人に押し付けてドロップアウトだかんな。どーするかは姫さんの意志だ」

霞「………。」　　彼女は俯く。　　　───表情を見ればわかる。ラティの言うとおりの危惧で悩んでいる。

「ほら、安全な実験だとさ？」
「いっこだけ残念なことと言えば、霞チャンとの共通点がひとつなくなるってことぐらいかな？」

霞「ぅ………。」　　何か上目遣いで顔をちょっとだけ上げるぞ。

「あ、ぁ〜深いこと気にしちゃダメだぜ？」
「その、つまりだ」
「“考えるより行動が一番”、なんじゃね？」

霞「あっ、あの……！」

彼女が表情を紅くして、顔を上げ、何か言おうとした時


　　　　　　　　　　　　カッ！！！　　　　　　　　　　　

突然3人に向けて叩き付けるように照らし始めるのは、ヴィークルのヘッドライト。
神業《　買収　》

《買収》効果：ムラマサを購入
　
カゼ◎「……居たぜ、静。あいつ等だな？」
マネキン◎「ええ、そうよ。情報通りだわ───　持ってる。」

神業《　不可知　》
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