《難攻不落》っ!!! トーキョーNOVA the Detonation リプレイ魔術争乱“めしかなたの のはてにて”

■Climax#6
メインキャスト:ALL
シーンカード:カブトワリ(新たな始まりの為の必要な破壊)
舞台:●“楽園”

アゼル: 彼方で倒れるイヴリスを見届けた後―――自らも大地に倒れる。

颯花: 「アゼルッ!!!」
アゼル: 「―――…ふう、か」

颯花: 終わったと見るや、駆け出し──アゼルの元へ

UR: 「   !!」叫び、駆け寄ろうとするも、その力すら残ってはいない
UR: 駆け寄り並ぶ、二人の姿を見つめる

颯花: 「ばか──」傍らに膝をつき、傷を看る
颯花: 「────でも、死ななかった──ね。えらかった………よ。」
アゼル: 「………ん」 血みどろの顔で笑う。


アゼル: 「………うる、は?」
颯花: 「あそこ──歩けないみたい」
颯花: 「アゼルは、歩ける?」
アゼル: 「………」その言葉に頷く前に、這い蹲りながらも進む。
颯花: 「──無理、しないの──」 肩を貸し、立ち上がろうとする
アゼル: 「……すまん」
颯花: 「もう………ほっとくと、幾らでも無理をするんだから………」

颯花in舞台裏: 治せるのに、治してあげない。
アゼル: 「―――…UR、うる―――…」
UR: 「……――――おかえりなさい」
アゼル: 「………ただ、いま」

アゼル: 血濡れの顔で微笑む―――その表情は約束を守った誇りに満ちている。
アゼルin舞台裏: めっちゃ素直になってる―――ッ!!!
UR in舞台裏: なんだこれ?
RL伏見堂in舞台裏: おいおいおい、見せつけてくれるじゃねぇかYO!!(笑)
観客緋川in舞台裏: 流石アゼル……
颯花: 「あっ──と………と」 アゼルの重さと自らの疲労に足を縺れさせ

アゼル: 倒れ込むように、URに被さる。
颯花: URの目の前で倒れこむ

颯花: 「あいたっ」
UR: 「!?」被さる重さを支えきれるはずもなく、地面へと倒される

アゼル: 「―――…UR…」
UR: 「……―――馬鹿、…」

アゼル: 「……よく言われる」
UR: 「―――信じていた。――愛している」

アゼル: 頷き、口付ける。
アゼル: その口付けは血の味がした。
アゼル: まるではじめてのときのように。

颯花: 「こらー、二人とも、重い──」
アゼル: 「……すまん」苦笑で応え、立つ。
颯花in舞台裏: ふーかさん、割り食ってみる。
颯花: 「ふふ………」 自分もその場に座り



アゼル: 「―――…UR」

UR: 呼びかけに応え視線を上げる

アゼル: 「………どうすれば、いい?」

颯花: 空──否、天井の様に広がる大地を見上げ──

颯花: 「凄い、景色よね──」
UR: 「…………“楽園”とは“世界”の卵。その内なる殻の外に世界は広がってゆく」
アゼル: 「…………」

UR: 「今この地にある神は一柱。その神を以てすれば楽園を永久に存在させる事も、新たなる世界を創造する事も可能だ」
UR: 「………楽園を封じ、元の世界を取り戻す事もな」
アゼル: 「………」
アゼル: 「………UR」
UR: 「……イヴリスもまた、それ故に楽園を欲したのであろう」

UR: 視線を平原へと横たわる三人に向け、…そしてそのまま躯を男へと預ける


UR: 「……どうした?アゼル」顔を上げぬままに問う
アゼル: 「………」 少女の髪を撫でる。

アゼル: 平穏で満ち足りた地。
アゼル: なにを望む。
アゼル: 愛しき人と、永遠の安住を得た。
アゼル: 何を望む。
アゼル: もはや得るものなど無いというのに。

アゼル: 「―――…UR…」

UR: 草原を渡る風、萌える草の香りを運ぶ風が鼻をくすぐる
UR: この地を失ってより幾星霜、この地を恋い焦がれていた
UR: そして今、失い絶望したその地に居る
UR: もう答えは出ている

UR: 「―――…ん」呼びかけに、顔を上げる
UR: 「帰ろう。…――汝が住む街へ。―――汝が護りたい者達が住む街へ」

アゼル: 頬を涙が伝う。
アゼル: 少女の肩を、折れそうな細い肩を、強く抱きしめていた。
アゼル: 告げる声は、感情に震え―――

アゼル: 「………UR―――」
アゼル: 「…すまん…UR…」

UR: 「……馬鹿、何を泣いておるか」


UR: ――汝が手をとったあの時より
UR:        我が楽園は汝が腕の中ぞ――


UR: 男の頬を伝う涙に濡れながら、そっと微笑みそう告げる
アゼル: 少女の手を取り、ゆっくりと壊れ物を扱うかのように、抱き上げる。
アゼルin舞台裏: っぁ、ぁああぁ………
RL伏見堂in舞台裏: あ、いかん。今、かなり じーんと来た
アゼル: 「―――…帰ろう。UR、颯花―――…」
颯花: 「ん。」  ふらつく両足で立ち上がり
アゼル: 「―――…あの街に。…俺達の…」

アゼル: 「…俺達の愛した“世界”に」

アゼル: 天を仰ぐ。
アゼル: 世界の中心に浮かぶ、二つの神を。
アゼル: 左手でURを抱き上げ―――折れた右腕を天へ伸ばす。

アゼル: 【 ―――There shall be no night there:they need no lamp nor light of the sun.

UR: 少女は唄い始める
UR: それは楽園の詩

アゼル:   for the Lord God give them light.

UR: 平穏で、慈愛に満ちた地の歌
UR: 神は傍にあり、人は喜びの中で暮し

アゼル:   and they shall regin forever and ever―――… 】

UR: 幸せで平和な日々を過ごしていた
UR: 今はたとえ異境にこの身を寄せようとも、――忘れない
UR: この地の事、この地で暮した日々の事は、決して――決して忘れ去る事はない。
UR: それは誰にもある、故郷の唄。

UR: ――今は帰れない、だが、いつかは帰るであろう、故郷の唄。
RL伏見堂in舞台裏: か、 かっけええぇえぇぇっッ
UR: 「…――アゼル」

アゼル: 《不可知》
DIVINE WORK《Insensable》

アゼル: 少女達を抱き、地を蹴る。
アゼル: 驚くほどに軽い。まるで背に羽根でも生えたかのように。
アゼル: それを見れるものはいない。



アゼル: それは、きっと“光”を見るようなものだから。



アゼル: 天に浮かぶ球体へと触れ、一つのことを願う。
アゼル: それは生誕の願い。
アゼル: めどもまれ、風の中でにかかろうとも、で迷おうとも、
アゼル: いの中にを見出し、められた殻より、を超え―――…産まれることを願う一つの詩。

アゼル: その詩は、愛に溢れた詩。

アゼル: この星の上で、“世界”の愛を謳う―――…たった一つの、ラブソング。
UR in舞台裏: きゃーーーーっっ!w
颯花in舞台裏: おおおおおおw アゼルさん、締めにきましたっw
アゼル: 《天変地異》
DIVINE WORK《Catastrophe》

アゼル: 「A―――…」

アゼル: 響く音は一つ。奏でる音も一つ。それだけで全ては伝わる。
アゼル: ―――…俺達の出合った“世界”を…愛しているから。

アゼル: 叫びのような、清らかな祈りは、“世界”へ拡がる。
アゼル: 殻に罅が入るように、目覚めの時を待ち焦がれるように

アゼル: ―――“楽園”の中心で愛を叫ぶ。
RL伏見堂in舞台裏: ぶはぁああぁぁ!!!! Σ
RL伏見堂: 花は散り、鳥は去り、風は和ぎ、月が顔を覗かせる。
RL伏見堂: それは“楽園 -はじまり-”の“おわり -世界-”
RL伏見堂: 全てが裏返る。
RL伏見堂: 完全は不完全に、完成は未完へ、閉塞は―――解放へ。

RL伏見堂: 外は寒く冷たく厳しく辛いことで満ち溢れている。
RL伏見堂: 卵から孵った雛は独りではきっと死んでしまう。

RL伏見堂: だから
RL伏見堂:      だから
RL伏見堂:          だから―――


RL伏見堂: 身を寄せ合って、生きていこう。

RL伏見堂: ―――…もう、独りではないのだから。





RL伏見堂: ―――…Scene End...






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