《難攻不落》っ!!!　トーキョーNOVA the Detonation リプレイ“閉ざされし扉”

アサクサストリート。
イエローエリアであり、SSSとは言え警官もおり、河渡連合の勢力下である地域。
……だが、こいつらはそんなの関係ねぇ！とばかりに2人を追い回す

折りから崩れ始めていた天候はついに決壊を果たし、

　　　　　　　　　　　ザァァァァ──……ッ！！！

バシャバシャバシャ……！

　　　　　　　　　　　　　　　　　「何処に行きやがった！」
　　　　　　　　　　　　　　　「こっちにはいねぇ！」　　「遠くに行った筈はない！良く探せコラァ！」

足元を泥だらけにしながら、ストリートを逃げ回る嵌めになった。

「ハァハァッ…冗談だろ…こいつら警官撃ったぞ…」

キューブ「ぜぇっ、ぜぇっぜぇっ……　クソッ、しつこい──」
　　　　　　　　　　　　　　──何故かおまけもついている。

「なあ、おまえ最近スラムうろついてるキューブってやつだろ？」
息を整え傍らの子供に話しかける

キューブ「んだよ。なんで俺の名前知ってんだ」

なぜか奇妙な連帯感が生まれつつあった

ストリートの路地の裏、ゴミ箱の影に2人で身を隠している。

「いや、おまえ結構有名なんだよ。そんなぼろぼろのかっこしてるくせにニューロなんだってな」

　　　　　　　　　「ああクソッ！見つからなかったらドリスさんが荒れるぞ……」　　　　「あっちを探せ！」

キューブ「着るもんがないんだからしょうがねぇだろ。稼ぎは全部タップに吸われちまうしな」

「はっ、わからなくもないねえ…」

時折聞こえる威嚇するような怒号にも焦りが混じっている。──そんなトーンの間は安全だろう。

周囲を見回す。幸いまだ見つかってはいない。

キューブ「ちくしょー、一張羅がずぶ濡れだぜ……おまけにゴミだらけと来たもんだ」
──元々そんなもん気にする必要のないレベルで汚いんだが。こいつは。

「で？何パクったんだよ？あいつらシンジケートだろ？」

キューブ「……意外と良く見てるな、お前」　目を丸くする

「目はいいんだよ。そいつをごめんなさいって返すわけにゃ…」
周囲を行きかう黒服の殺気。

キューブ「……それはダメだ」

「いかねえんだろうな…」

キューブ「まぁ、それに何人か殺っちまってるしな」

ぎょっとする
「おまえ…マジ？」

キューブ「……ストリートに転がり落ちたら、意外と慣れちまうぜ」
──　子供のようなトーンの高い声で淡々と語られると妙にシュールな印象を受ける

その子供とは思えない意外な言葉に驚きながらも…
「なあ、約束できるか？」
キューブに問いかける

キューブ「ん？」

「ここからお前を逃がしてやったら、俺はもう無関係だ。お前がどこで何しようが関係ねえ」
「それだけ約束できるか？」

キューブ「悪くない。乗った」

「よし、じゃああそこの和光のバイクショップ見えるな？隙を見てあそこまで走るぞ」

キューブ「──オーライ」

「ヴィークルさえあれば、俺には誰もおいつけない」
そういって隙をうかがう

幸い、夜の闇と雨のヴェールのお陰で人通りは少なく、隠れて動くには絶好の機会だ。
カーライルのマフィアどもも今は見当違いのところを探しているらしい。

張り詰めた数秒――或いは数分だったか。緊張の中では時間の流れが曖昧だ。
好機は意外に早く来た。
爆弾が破裂したような轟音が雨音を吹き散らす。
拳銃三丁分の威嚇射撃だ、と、気づけた奴はいるだろうか。
何せ対サイボーグ１３ｍｍ強装弾の無軌道な銃声は、搭載火器さながらだから。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「見つけたか？！」　　「違うサツだ！」

「ＦＲＥＥＺ！　ブラックハウンドだ！」
「手足にマキシマムぶち込まれて心臓を破裂させられたくなかったら、武器を捨ててゆっくり伏せろ！」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　タタタタタタッ！
返事の代わりのように応じて響く銃声が雨音に混じる。

「今だ！走れ！」
キューブに声をかけ自分もどしゃぶりの雨の中を走り出す。

キューブ「分かったっ！」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ばしゃばしゃ

警察側は数は少ないが、遮蔽から的確な射撃で相手を一人ずつ潰しているようだ。
不意に、銃弾の雨の中、強化された脚力で駆けだしたイヌがいた。
左手から振動鞭が伸びている。接近戦をやる気らしい。

駆けていく二人とそのイヌの視線が一瞬交わる。
お互いの顔を見交わすのもそこそこに、イヌは銃声と闇の中に駆け去っていった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＢＡＮＧ！ＢＡＮＧ！ＢＡＮＧ！

「ブラックハウンドだって？！いやこの際何でもいい！急げ！」
そういうとキューブを店の中に押し込む
呆気にとられる店員に身分証明のクリスを放り投げた。

キューブ「っと、お、おうっ！」

「一台借りるよ！店で預かるから取りに来てくれっ！」

ずぶ濡れの子供が二人店に飛び込んできてあっけに取られた様子の店員だが
店員「あああ、ちょっとぉぉ……！」　　　展開の速さに付いていけてない様子

〈売買〉+〈コネ：敷島淳之介〉…達成値：【外界】8+Joker→DA(カード)=21
グリューヴルム購入

キューブ「っ……！」　わたわたと信也のタンデムに座り
キューブ「乗った！」

キューブに声をかけるや、エンジンを起動。

しがみ付くように腕を腰に巻きつけてくる。

「落ちるなよおお」
そういうと雨に濡れた路面をものともせずフルパワーで後輪をスライドさせ急発進させた。

キューブ「っ、きゃあああああああああああああああっ？？？！！！」

まるでマシンの限界を一気に引き出したかのような繊細かつ大胆なマシンコントロールは
一瞬にして二人の姿を、黒服達の視界から消しさった。

「――ああ、メリッサ、確かにカーライルの連中だった。ＳＳＳの救援にかこつけて出張れたのは助かったな」
「ああ。今止血中だ。早いとこレスキュー回してくれ。流石に生け捕りはきついな」
「しかしこいつら……何を追っかけてたんだ？」
「あのガキ二人はなンだったんだのかね……」

　　　　　　　武藤の呟きもグリューグルムの爆音も、ストリートを覆う雨の中に吸い込まれていった

・シキ

登場判定：D2切って失敗
カーライルが相手となると戦力がいる。ので。
リサーチ：この一件で動いている人間は？（キャストとかゲストとかトループとか組織とかなんでもいい）

〈社会：ストリート〉〈社会：警察〉〈社会：メディア〉〈社会：NOVA〉　〈コネ：エルモ〉〈コネ：三条 信宏〉〈コネ：キャスト〉〈相当コネ〉
10　制御値

故人献金事件は、間に稲垣執政官と行政府をはさむ形になっているが、実態はカーライルと河渡連合の抗争の様相を呈してきている。

また、その前線に立つものとしてカーライル側に[三条 信宏]を名乗る人物が居るのは間違いない。
その三条の護衛としてついているのが、ドリスと呼ばれるマーダーインクのテロリストだ。

──また、カーライルは現在、アサクサ方面に兵隊を展開させ、ブラックハウンドに鎮圧されている。
　　兵隊が追跡していたキューブ・加藤信也と言う2名の子供は現在も逃走中。
　　鎮圧したブラックハウンドの警官は、武藤戒巡査他2名との事。

─━─━─━─━─━─━─━─━　中　断　─━─━─━─━─━─━─━─━





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